2016年12月15日

物量差で敗戦したという誤解

太平洋戦争の敗因として掲げられている理由はいくつか
ありますが、その中でもっとも有力なものが物量差です。

当時、アメリカの工業生産力は日本の30倍でしたから、
そのまま当てはめますと、たしかに物量差がもっとも大
きな敗因として浮かび上がってきます。



しかし、物量差を招いていた原因については、ほとんど
語られたことはありません。

現代でも、2倍の差があるのですから、原因を究明しない
ことには、真に日本の発展はないように思えます。

太平洋戦争の当時において、軍需産業の関係者だった人
に取材をさせてもらったことがあります。

その結果わかったことを、いくつか列記してみましょう。



日本軍の兵器は、航空機も含めて、ピカピカに磨き上げ
ないと戦地へは送られなかった。

精度を必要としない部分の部品でも100分の1ミリすら誤
差のないものを作り、見えない部分にもかかわらず丹念
に磨き上げられていた。

改良型の兵器を開発する際、従来部品の使用はまったく考
慮されずに、すべてが1からの生産だった。

アメリカの銃は、小銃も機関銃も同じ弾丸を用いるように
設計されており、銃弾が大量生産できたのに対して、日本
では、銃器ごとに小ロット生産をしていた。



以上のように、生産性が上がらないことをわざわざやって
いたのですから、物量差で負けるわけなのです。

が、この最大の敗因こそが物づくり日本の戦後も支えてき
たのですから、痛し痒しといったところでしょうか。

外からは見えない部品でも、早期の腐食を防ぐために丹念
に磨き上げられている製品は、おそらく日本製だけなので
はないでしょうか。


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ラベル:太平洋戦争
posted by 子竜 螢 at 16:37| Comment(2) | 歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする