2017年02月28日

北朝鮮の誤算

北朝鮮の金正恩氏は、兄の暗殺を成功させて長年の憂いを
ようやく断ったと安心しているかもしれません。

しかし、それは大きな誤算としてのしかかってくるのは間
違いないところでしょう。



北朝鮮側の誤算はいくつかありますが、まず、実行犯だっ
た二人の女性が奇跡的に生きていたことだと思います。

見張り役の男性工作員たちが事件後に二人の女性を見捨て
て逃げ去ったのは、実行犯の二人も死ぬという前提だった
と思われるからでして、被害者と一緒に亡くなっていたな
ら、ほぼ完全犯罪に近い事件になっていたことでしょう。

だが、逮捕された二人の女性の口から、北朝鮮による犯行
が浮き彫りになってしまいました。これが最初の誤算です。



次の誤算は、建国以来の有効を重ねてきたマレーシア当局
が、遺体を引き渡してくれなかったこと。

遺体をすぐに引き渡してくれれば証拠隠滅ができただろう
と思いますが、マレーシアは英連邦の法治国家なのですか
ら、法律に基づいた対応しかいたしません。

仮に、遺体を引き渡すとしても、北朝鮮当局にではなくて、
家族に引き渡すのが道理というものです。



三つ目の誤算は、マレーシアならびにインドネシアとの関
係にヒビが入りつつあることです。

鶴の一声で何でも決定できる北朝鮮とは違いますし、言論
の自由もある両国では、班高原はにされたことや実行犯に
自国の女性が使われたことによる反発心が日増しに高まっ
ているのです。

両国、とくにマレーシアは、北朝鮮人の出稼ぎがもっとも
多い国でして、今はビザなしで渡航できますが、同じよう
な事件を防ぐためには、ビザの発行が必須となるかもしれ
ませんし、このまま関係がこじれますと、国交断然という
事態にもなりかねません。

それでなくとも、マレーシアは在平壌大使を引き上げさせ
ているのです。



最後の決定的な誤算は、儒教が浸透している朝鮮民族の中
で、兄殺しという禁忌が確定した場合、最高指導者として
の脂質が問われかねない事態への可能性です。

ことに、先々代が掲げていた抗日白頭の血統に手をかけた
ことになったとすると、金一族が指導者でいられる理由が
なくなってしまうのです。

かくも多くの誤算があったのですから、このままで済むと
は到底思えませんね。

この先、何が起きるのでしょうか。


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ラベル:金正男
posted by 子竜 螢 at 15:12| Comment(0) | 国際問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする